2014-07-07

ゲームに翻弄されて歪むコミュニティ

FF14が人間関係で軋みやすいとの評判はネットでゲームのことを広めにアンテナを広げているとひっかかることがあるのではないでしょうか。

自分は今現在、現役のFF14プレイヤーですがその事が本当なのかと聞かれると「いや、そんなことないよー」と言えたり「確かにギスギスする場面はある」とも言えます。実際両方の場面を見てきたので事実ではあります。ですが、どのネットゲームでも……というよりは人間関係を築いて物事を動かしていれば少なからず縁遠いことでは無いはずです。



今更感もあり、散々言ってきたことでもありますがネットは負の情報の方が拡散しやすいメディアです。そもそも「いいこと」があったとしてもそれをわざわざ話すというのは余程のことでも無い限りありません、なのに「悪いこと」は簡単に言葉に出来たり文字に起こせてしまいます。自分が実際にネットを駆け回り「いいこと」と「わるいこと」のどちらがネタとして多く取り上げられているかを調べたことはありませんが、後者が圧倒的に多いような気はします。
「いいこと」、つまり楽しんでいる人は別に何も問題を抱えていないので何も言葉にする必要がないからです。勿論、ちゃんとそういったことを言葉にして伝えている方々は必ずいます、しかしあまりにも負の情報のインパクトが強すぎてかき消されがちです。
(ただ、そういった情報が集約されている場所が誰かによって発見されると一気に注目を浴びたりはします)

では、どうしてこうも負の情報、特にコミュニティが軋みやすい(通称絆ブレイク)という現象が起こりやすいのかを自分なりに考えてみました。

FF14が人間関係で軋みが起こる原因の大半がやり込み系コンテンツの難易度とそれに関わるシステム周りで歪まされることがあるかと思います。
難易度だけでそこまで歪むものなのかと知らない方は思われるかもしれませんが、例えによく使われるのは「8人で一度でも失敗出来ない大縄跳びをするようなもの」です。一度誰かが足をひっかけてしまい縄が止まってしまうと再開は出来ません、何故ならやり込み系コンテンツの難易度として準備されているから。
最近のネットゲームはどのコンテンツにも気軽にアタックしやすくデザインされる傾向にあります。ですが、やり込み系コンテンツに対してまでアタックしやすくする必要があるのかは疑問です。

人間関係、コミュニティでの軋み、トラブルの発生はどんな状況でも起こり得ます。即席で出会った8人組は勿論、友人同士だと信じている固い絆で結ばれている8人組でさえもです。

しかし色んなケースを見聞きしていて思うのは
「どうしてシステム(ルール)を作らないの?」
ということでした。


システム、つまりコミュニティでルールです。ルールと聞いて即座に発作の如くこんなことを言う人がいます。

「みんなを疑っているの?信用してないんですか?」

そう言われてしまうと逆に

「一体そこまで信用出来る要素が何処にあるんだ?」

と聞き返します。

ネットで出会った人がいたとします、毎日チャットを交わして親しく会話を重ねていく、するといつの間にか相手を少しずつ信用していきます。そういった流れは悪いことではありません、そんな巡り会いとはなかなかないものです、何よりもその過程はとても楽しいですよね。

ですが少し立ち止まって考えてみてください、貴方はその人の顔を見たことがありますか?どんな声質でイントネーションで話しているか知っていますか?相手がどんな身振り手振りで話しているか……。
ネットとは文字主体のメディアです、故にこちらの伝えたいことが相手に100%伝えると言うのはとても難しいでしょう、こうやって書いている私の文章ですら読んでもらっている画面の前の方にどう捉えられているかわかりません。
あまりにも不確定な要素が強く、正確に相手に物事を伝えようとする程に高度なスキルを求められる、それが文字コミュニケーションの世界です。

しかしそんな危なく脆い世界でも友情は芽生えるのも事実、せっかくの巡り合わせは貴方にとって縁が生まれた瞬間かもしれません。そんな素晴らしい出来事をゲームに翻弄されて積み重ねてきた楽しい思い出が思い返したくない思い出になるのは悲しいこと、だからこそ万全にしておきたいのです。

話を8人単位のコミュニティに絞ります。
8人と聞くと少なそうに見えますが実際に自分の周りに8人の人がいることを想像してみると数字だけでは見えないものが見えてきたりします、そしてその8人で失敗の出来ない物事に常に挑戦し続けると考えると……現実世界でそういった出来事を体験することの方が少ないのではないでしょうか。

ゲームのルールに沿ってやっている事が実はとんでもなく大変だということを覚えておいて欲しいのです。だからこそお互い細心の配慮が必要であるはずなのです。

では具体的にリスクを徹底的に抑える為の方法を考えてみます。

まず、最初の方で挙げた「システム」、つまりルールや約束ごとを作ります。
ただ作るルールというのはコミュニティの毛色によって変わってくるはずです、なのでこれさえルールとして組み入れれば大丈夫というルールはありません。
ただルールをきちんとシステムとして動かすのであればしっかりと明文化し仲間に周知してもらうことが重要です。

次に「誰がコミュニティの中で一番力を持つか」ということ、即ちリーダーを決めること。
勿論全員の意志を尊重することも大事ですが、ここぞというときに判断を下すべき人物が必要です。
ここは私の持論になりますがリーダーは1人にするべきです、重荷にはなりますが世の中どんどん前に出て発言する人と受け身で待つ人の2種類の人がいます、大体前者のようなタイプの人間が複数いて色々と声を大きくあげたがために話がぶつかりトラブルの火種になることが予想できます。
(それよりも実は後者の声を普段上げない、受け身のタイプの人がたまに声を上げる方が実は火種から火事になるまでの速度は速いと思っています。受け身の人は余り表に声を出せず溜め込んでいく、溜め込むという事は吐き出した時に溜めていたものが全て表に出てしまうので、その破壊力はとてつもないものになる可能性がとても高いのです。)

しかしながらリーダーを常に1人に決めてしまうのではなく、例えば何か主催して出掛ける際に主催者がリーダーの役割を担ってしまうというのも方法としてはアリではないでしょうか。


システムが作れる部分はどんどんシステムに落とし込んでいく。
重要な事程明文化して曖昧な感情論だけで判断を下そうとすることは止めるようにする。
コミュニティの1人が問題ある発言をした時に誰もが「それはダメ」だと言えるようにコミュニティの盾としてルールを準備しておく。

……色々と書きましたが、きっとリスクを低く抑えようとするならもっと他にも適切な方法はあると思います、書き出せばきりがありません。
コミュニティにはそこに集まる人によって運営方法や舵取りが全く変わってきます。自分の所属するコミュニティがどういったカラーを持っているのかということを把握して、どうすればリスクを低く抑えるか。

リスクという言葉を多用してきました、リスクと書くとなんだか堅苦しいですがこれは即ち「楽しく過ごすために最前を尽くすにはどうするべきか」を真剣に本気で考えるということです。

既に傷ついた経験をされた方もおられると思います。
傷ついたから辞めるのも一つの方法ですが出来るならもう一度だけトライしてみて欲しいのです。傷をついた時に感じたことを冷静に分析して、何が良かったのか何が悪かったのかを洗い出して下さい。そしてコミュニティにもう一度参加したのなら、押し付けるのではなくゆっくりとアドバイスをしてあげてください。
傷つきながらも何度も立ち上がり歩き続けた人はまさに重宝されるべき人財、傷ついたら殻に閉じこもりたくはなりますがどうか閉じこもる前にこれから傷ついて欲しくない人達の為に声を上げてやってください。


最後にいつもの私の口調で締めくくり。
「そんだけ歳食ってるんだったら、もっと頭使え、頭。」
(FF14の平均プレイヤー年齢を見て私が言いたいこと)

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