2015-02-18

格闘ゲームのラウンドコールが好き

格闘ゲーム好きですかー!?
私が意識して遊び始めた格闘ゲームはSFCの「ストリートファイター2」でした、波動拳のコマンドの出し方わからなかったなぁ。

今回はそういった格闘ゲームの歴史変遷云々ではなく、タイトル通り「ラウンドコール」に特化して話をします。ラウンドコール……ストリートファイター2の試合の始まる「Round1, Fight!」のアレ。
ラウンドコールに対しての意識は昔からあったわけではないのです、しかし思い返すとスト2のラウンドコールの声真似を小学生の時にしていた記憶があります、勿論当時は英語なんてわかっていなかったのでラウンドコールが何を言っているのかわかっていないので似たような音を発音してキャッキャと喜んでいました。

どうしてラウンドコールなのか!?いや、ラウンドコールって大事ですよね?いろいろ格闘ゲームも見たりもしてきましたがラウンドコールを作るって凄く大変なはず、音声は声の長さや抑揚、映像はフォントや場合によってはモーショングラフィックを用いた試合の始まりを演出する大事なパーツです。

というわけで。自分の知っているタイトルの中で頭に残ったラウンドコールを自分の好きなように書いていこうと思います!



ストリートファイター2


原点!ラウンド数にコールと、試合の封切りとなる掛け声のボイス、モーショングラフィックと言うには少しチープにしても最小ながらも最大効果の演出である拡大縮小(しかもキレイなものではなくて少しヒネった拡大縮小がより味わい深い)。
バランスとしては最強のラウンドコールです。



餓狼伝説2


NEOGEOは当時の自分としては雲の上のハード、ゲームセンターだからこそ遊べたゲームの代表格でした。勿論NEOGEOに惚れたきっかけは餓狼伝説(厳密には餓狼伝説SPECIALからでした)。
ラウンドコールもそのハードパワーを存分に生かしたものでした、ボイスにはリバーブが程よくかかっており、ラウンドとファイトの文字にはリッチな拡大縮小効果が使われています。注目すべきはモーショングラフィックよりもコールボイスでしょうか、抑揚が気持ち良くついたボイスは当時のどのゲームを見渡しても無かったのではないでしょうか。
この時代はまだ声優がゲームに登場することもなかったので一体このラウンドコールは誰のボイスなのかわかりません、勢いで録音したものかもしれませんがこれもストリートファイター同様グラフィック・音声共々バランスのよいお手本のようなラウンドコール演出でしょう。



真サムライスピリッツ

「いざ尋常に、一本目、勝負!」
格闘ゲームブームにおいて変化球を用いた格闘ゲームは数多ありましたが、流石勢いのあったSNKは格が違った!その中でもラウンドコールの中では異質な存在ながらもゲームの世界観にしっかりと踏襲しつつ間延びせずキレイに歯切れよくまとめたラウンドコール演出を用いたタイトルとして挙げました。
昔も今もラウンドコールに凄まじい変態技術を割くなんてことはなく、このタイトルでも餓狼伝説と同様にグラフィックではNEOGEOの当時としてはリッチな拡大縮小機能を用いただけのモーショングラフィックではありましたが、音声・絵を全て統合しまとめあげ「素晴らしい!」と感じさせるのが作り手のセンスの輝きに他なりません。


ストリートファイターZERO


少し時代は進み、技術も進化して演出も多様になっていきます。
まずストリートファイターZERO。
まだまだ現代の比べると演出がチープ方面に片足が乗ってはいますが、拡大縮小一辺倒、タイトルによっては拡大縮小もせずただ文字を打ち出して消すだけの表現に留まるものが多いなか文字をロールさせる演出は新しいストリートファイターの始まりを感じさせました。
基盤の進化で音声もゴージャスになり、ストリートファイター2よりもより歯切れのよくテンポの良いコールボイスは今でも私の中のベストラウンドコールに食い込んでいます。とにかく何かよかったかといえばロールする文字とボイスの長さと抑揚でしょう、見事にマッチした演出で試合の始まりを飾りました。



ストリートファイターZERO2


上記のタイトル中、もっとも「ラウンド」と「ファイト」の音声が長い、そしてグラフィックスも画面全体にわたるほどダイナミクスなものになり近代の格闘ゲームのラウンドコール演出の歩みの第一歩とも言えるタイトルです。一見間延びしているのではと感想を抱きそうです、確かにラウンド・ファイトの文字のイン・アウトは今までのタイトルと比べると長いでしょう。欠点にもなり得そうなその部分を補うどころか、マッチさせ完成系に昇華させたのは紛れもなくボイス部分です。MCのさわやかで歯切れの良い音声、リバーブのかかり具合もグラフィックと合わせると程よい量に調整されています。ストZERO2はとにもかくにもラウンド演出以外のシステムボイスが非常に印象的な作品で、ラウンドコール以外にもK.Oボイス、PERFECTボイスなど素晴らしい部分を挙げるときりがありません。独特なボイスと完全無欠のメリハリによって支えられたMCは他の作品の追随を許さずオンリーワンの作品へと押し上げた要因の一つと言えるでしょう。



バーチャファイター1、2、3


3D格闘ゲームの始祖、バーチャファイター1。ストリートファイター2より相当遅れてのリリースの作品ですが、ラウンドコール演出だけ見ると拡大縮小を使ったモーショングラフィックは無く文字を出して消すだけのシンプルというよりはそうせざるをえなかったのかと思わせる演出は一瞬チープとも思わせますが、そのチープな演出をチープと思わせず作品にそぐうものにさせたのはラウンドコールの存在でしょう。
リバーブは大きくかけながらも歯切れの良い特徴的なボイスは紛れもなく「バーチャファイター」だと意識させてくれました。シンプルですが、ほぼラウンドコールの音声のパワーだけで全てを引っ張っていった力任せとも言える演出は後述の作品にも続いていきいます。



続いてバーチャファイター2。モーショングラフィック面ではフォントがリッチになっただけで細かい表現は一切抜き、VF1と同様に音声とトータルバランスの力技で試合の始まりの気持ち良く演出しています。2D格闘ゲームと比べると圧倒的にゲームのテンポも早いのでより小気味よいものと感じられるものとなりました。



巷では賛否両論だったバーチャファイター3、私は大好きなんです。ラウンドコール面では過去作同様フォントのみ代わりフラフィックに関わる演出の追加は皆無、ボイスのみの変更となりました。この新しいラウンドコールのボイスが最強なのです、1、2と作品を重ねていき声が若返っていきましたが3では少し年齢を上げたような落ち着いたボイスと大幅に変化。
ラウンド開始時の演出は過去2作と比べるとよりダイナミックなカメラ移動を使ってプレイ視点にまで移動します、その間のラウンドコール演出が開始されるのですがそのタイミングは絶妙。
ラウンドコールのボイスもシブめながらもスピード感もありメリハリは作品中随一。過去作では目立ったリバーブ量も最小限に留められ作品全体から素材を味わってほしいというメッセージがひしひしと伝わってきます。ラウンドコールはそんな作品の前菜、素晴らしいオープニングにふさわしい演出となりました。



ストリートファイター3 3rdSTRIKE


このタイトルを知ったのはリリースされて相当後の話。俗に言うウメハラの「排水の逆転劇」が動画で流れ始めたことをキッカケにスト3rdの存在を知りました。なのでこのタイトルまでの間の作品は殆ど知らない or 遊んでいてもラウンドコールとして印象に残った作品がありません。
この作品のラウンドコールの特徴はラウンドコールボイスが「ラウンド数」と開始の合図となる「ファイト」が今までの作品ではそのまま「ラウンド数」と「ファイト」と読み上げていたのが、セリフ混じりになった点です。この方式は厳密にはスト3rdからではなくストZERO3などこの作品よりも前にも存在はしていましたが、コールボイスと映像面での演出の総合点の高さ、ゲームそのものとの親和性、勿論大事なキレやバランスの良さが高いというのもあります。
長いセリフでありながらも高いBPMのラップのようにブラックなボイスでキレキレに響くラウンドコールボイス、スト3シリーズ自体の持つ特異な雰囲気とスト3rdならではのブラックで泥臭い音楽が非常にマッチしています。グラフィックの演出面では、やはり格闘ゲームブームが起こってから相当後の作品ということもあり、ただの拡大縮小・フェードインアウトを用いた単調なものではなくラウンド数→ファイトまでの流れを一括りの演出とみなし流れるように、そして見ていても後味のいいスッキリとした仕上がりになっていますね。ボイスとグラフィックの合わせ方も抜群、ファイトの文字が引いていく部分は相当手を入れて調整をし間延びをしないようにキレイに作ってあるのが印象深いです。
こういったセリフ調のラウンドコールは他の作品でもよく見られ、昨今の格闘ゲームプチブームにおいて新規リリースされる作品でも珍しくない演出ですが、やはりタイミングであるとか間延びしてコールボイスがうまく切れていないとかなかなかベストな表現を作り出せている作品は多くありません。



ストリートファイター4シリーズ


この作品での特筆するべき点は一転「ファイト」コールボイスとそのモーショングラフィックの勢い!「ラウンド数」コールを正直リズムがお世辞にもいいとは言えずダレる感じもありますが、むしろあえてダレさせるほどの間延びをさせて、「ファイト」の演出で一気に気分を奮い立たせるかのようなわざとらしいほどのメリハリの効いた演出は好きです。
ストリートファイター4シリーズはゲーム自体特別な演出で凝ったものでもありませんが、ストリートファイターの原点に立ち返り今 風に味付けをするとどうなるかといった作品と受け止めています、ラウンドコールもそれほど複雑なことをせずゴングのような一つの音で戦いの空気を一変させるスカッとした演出です。


鉄拳タッグトーナメント2


技術などが成熟した今だからこそ生み出すことが出来た最強とも言えるラウンドコール演出です、モーショングラフィックス、ボイス、テンポなど全てにおいてキレています、今では何かとヤイヤイ言われるバンナムですが鉄拳シリーズはいいナムコの血統が色濃いですね。
モーショングラフィックについて、表示される文字量が比較的多い部類でしょう、もっと多い作品もありますがラウンドコールという一刹那の演出を担うにはあまりにも表示量が多いです、しかしその表示量の多さは矢継ぎ早に切り替えていくことでダレることを回避、むしろそのせかされるほどのスピードは演出のテンポアップに繋がります。テンポの速さはただ表示のスピードを速くしただけで生み出されているわけではありません、細かなフォントの違いや風切りエフェクトを添えることで視覚的により速さを訴えることに成功しているでしょう。
ボイス部分においては比較的テンションは抑えめ、しかし緩急はしっかりとつけています。一つ間違えればただの地味なラウンドコールボイスに陥ってしまうところを、低め・控えめのボイスながらこれから高まる格闘のテンションをアップさせる橋渡しにうまくバトンタッチ出来ています。
モーショングラフィックス・ボイスと構成要素は大きく二つあります、今まで紹介してきた作品もこの二つに忠実です。しかし鉄拳TAG2ではそれに加えて、先ほどモーショングラフィック評で取り上げた「風切りエフェクト」のように大きな構成要素に加えたプラスアルファの部分が大きく働き今までにない気持ちのよいラウンドコールに仕上がっています。音声部分でもラウンドコールボイスだけでなくモーショングラフィックに合わせた細かなSEが仕込まれていたり「ファイト」のボイスの裏でも素早くも太い風が通る音が乗っていたりするなど、2つの構成要素だけに磨きをかけて演出をするのではなく、勿論主軸はその要素でありながらもそれらを盛りたてるための細かな追加演出が鉄拳TAG2のラウンドコールのテンポの良さ・キレの良さ・バランスの良さ・ゲーム前ゲーム開始後のブリッジの役割をうまく担える存在に仕上げています。


以上で私の好きなラウンドコールの話でした。挙げてみればメジャータイトルばかりでしたが、メジャータイトルがメジャーであるが所以は作品としての総合点の高さもあるはず、そんな総合点を高める中の一つにラウンドコールもあるのではないか?ということにしておいてください(笑)。
あと覚えていはいても忘れている可能性もあるかも、また思い出して紹介したいモノが出てきたときは懲りずに続きを書こうと思います。

最後まで読んでくれてありがとう、良かったら格闘ゲームとまた向き合ってみるのもいかが?下手でもやっぱり楽しいジャンルですよ〜。

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